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テープのりの地味な進化~「多様性」という豊かさ~

画期的な新機能や華々しさはないけれど、地味に進化している定番文具をとりあげるこのコラム。今回のテーマはテープのり。使用する環境や目的にあわせ、多様なバリエーションを持つ「ドットライナー」シリーズに注目したい。

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テープのりの地味な進化~「多様性」という豊かさ~
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◆テープのりの生息域と適応した種について

 それでは、テープのりの主だった生息域と、その環境での生存に適した種をドットライナーシリーズの中からピックアップしてみよう。

【生息域その1】会社のデスク

 事務用品としての文房具にとって、会社のデスクは過酷な生息環境だ。作業量は膨大で、常にスピードと確実性が求められる。その中でも、「封筒の口止め作業」に特化して生まれたのが「ドットライナー ホールド」だ。

 封筒の口という「紙の端」に、「まっすぐ」かつ「素早く」のり付けするにはどうすればいいか?その答えが、のりを引くローラーの下に設けられたガイドパーツである。封筒をここに差し込み、軽く握った状態でスライドさせることで、誰でも正確なのり付けができるようになったのだ。

 しかしよくよく考えてみれば、のりは「紙の端」に「まっすぐ」塗ることが多いもの。そのため「ドットライナー ホールド」は封筒以外にも徐々に生息域を広げ、現在はヘビーユーザーを中心に確固たる地位を築いている。近年ウミイグアナが陸に上がり、その鋭い爪を活かして木登りをはじめているそうだが、実はテープのりでも同じことが起こっているのである。

 また会社には、領収書などの小さな紙を申請書にちょっとだけ貼りたい、というライトユーザーもいる。貼る面積が小さければ、端をすべてのり付けする必要はなく、角さえおさえれば充分だ。そんな時には、「ドットライナー スタンプ」の出番である。貼りたい部分にのせて、ハンコのようにポンと押し下げれば、ピンポイントでのり付けが完了。使わないときは立てて置けるので、場所をとらないのもポイントだ。

※ちなみに、ホールドとスタンプいずれのタイプでも、カバーを開くことで通常のテープのりと同じように引いて使うことができる。

【生息域その2】勉強机

 もうひとつテープのりの重要な生息域を挙げるとすれば、それは教室や家の勉強机だろう。学校や塾で配られたプリントを整理するためにノートに貼り付ける学生は多く、そのためにのりが使われているのだ。

 しかし、このプリント貼りがちょっとした曲者。シワがよってしまったり、ナナメになってしまったりして、やり直しを余儀なくされることがある。ここでのりの接着力が強すぎると、はがすときに大事なプリントを破ってしまいかねない。そこで登場したのが「ドットライナー フィッツ」である。

 フィッツののりはプリント貼りに特化しており、塗った直後はサラサラとしているため、納得がいくまでやり直しができる。のりは時間とともに紙に浸透し、約6時間後にはしっかり貼り付く。いざ復習しようとノートをめくっていたらはがれてきてしまった、ということもなく安心だ。すぐに粘着力を高めたい場合は、ぐっとおさえて圧力をかけるといい。

 ひとつ注意しなくてはならないのは、プリント貼りに特化したその性質ゆえに、封筒の口止めには使わない方がいいということ。貼ってすぐ投函すると、口が開いてしまうリスクがあるためだ。淡水魚には真水を、海水魚には塩水を用意するように、文房具を飼育する場合は各々の特性を理解し、それに適した環境で使うことで能力を最大限引き出せるのだ、という点を忘れてはならない。

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《ヨシムラマリ》

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