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プレゼンで信頼されるために言っておきたい一言とは

コクヨの下地寛也(しもじかんや)がプレゼンのコツをお伝えするこのコーナー30回目は、ちょっとした言い回しに気を使うことで「信頼感」をグッとあげるコツについてお伝えします。

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プレゼンの「信頼感」をグッとあげるコツ<裏表がないスタンスを示す>
プレゼンの「信頼感」をグッとあげるコツ<裏表がないスタンスを示す> 全 4 枚 拡大写真
 こんにちは。コクヨの下地寛也(しもじかんや)です。プレゼンのコツをお伝えするこのコーナー、30回目。

 新刊『プレゼンの語彙力』のエッセンスを参考に出来る人のプレゼンテクニックをお伝えしています。

 プレゼンはどうしても、セールストークっぽくなったり、お勧め商品のメリットばかりを話してしまいがちです。

 そんなときに、ちょっとした言い回しに気を使うことで「信頼感」をグッとあげるコツについてお伝えします。


裏表がないスタンスを示す



プレゼンの「信頼感」をグッとあげるコツ<裏表がないスタンスを示す>

 プレゼンは基本的には準備した内容を伝えるものですが、そうするとキレイで整いすぎたストーリーになりがちです。

 立て板に水のような話も悪くはないですが、話し手の人間性に触れられると聞き手も親近感を持つはずです。

 そのためにもプレゼンターが提案について「本当のところどう思っているのか?」という真実の話を少し混ぜてみます。

 例えば、以下の言い方比較をみてください。

△:「常に冷静をこころがけています」
◎:「ま~、本音で言うとイラッとすることもあります」


 プレゼンだからといってスマートにしすぎるのではなく、本音を出している雰囲気になるでしょう。

 テレビでも芸能人の本音トークや楽屋トークといった部分は聞いていて、楽しくなります。

 テレビで流すわけですから、本当に危ない話をするわけではないのでしょうけど「ぶっちゃけて言うと……」とか「これ言っていいのかなあ……」という枕言葉をつけるだけで「なになに?」と聞きたくなります。

 使い方としては、このような形

・「包み隠さず言うと、反対意見も結構ありました」
・「これ言っていいかなあ、実は大きなトラブルがありまして……」


 少し愚痴っぽいネガティブな気持ちも吐露してみると、話し手と聞き手との距離が近くなったような気がするでしょう。

高い視点から説明する



プレゼンの「信頼感」をグッとあげるコツ<高い視点から説明する>

「俯瞰して見ると」という一言を加えて広い視点で語るだけで随分とイメージが変わります。

△:「カギは効率化が実現できるかです」
◎:「俯瞰して見ると、カギは効率化と現場の士気の両立です」


 高い視点から状況を把握できる人は信頼されます。

 経営の視点、地域全体の視点、グローバル視点など、様々な利害関係者がいる中でどのように考えていくべきかというバランス感覚を持っているからです。

 たとえば、営業効率を高めるITシステムを企業に提案する場合、「ITシステムを利用する営業社員の視点」「部門の売上をあげたい営業マネジャーの視点」「中期的な経営効率を高めたい社長の視点」「ITシステムの導入と維持管理をしなければいけない情報システム部の視点」など、それぞれの立場で意見が違うことでしょう。

 言い方としては、

・「工場全体を俯瞰して見ると、処理速度の差がボトルネックです」
・「大局的に見ると短期だけでなく中期の目標を共有すべきです」


と言うかたち。

 そういった違った視点を持っている人をひっくるめて上から見ると、何を優先させてどう判断するのかといった話を考える必要があるわけです。

 そうしたうえで、「この状況を俯瞰して見ると……」という言い方をすれば相手から絶大な信頼を得られるでしょう。

例示で安心させる



プレゼンの「信頼感」をグッとあげるコツ<例示で安心させる>

 信頼される人は具体例を語ることが出来ます。

△:「色は抑えぎみにします。線は細めのものを選んで……」
◎:「色を抑えぎみにします。具体例をいくつか示しましょう」


 人の説明を聞いていて、言っていることはわかるけどあまりイメージがわかないと思うことはないでしょうか。

 パソコンでつくる資料のデザインの説明を聞いているとして、「色は抑えぎみにしてください」「線は細めのものを選んでください」と言われてもどれくらいが抑え気味なのか、どれくらいが細いのかピンときません……。

 抽象的な説明だけでは、わかったような、わからないような話になってしまいます。 そこで抽象表現→具体例→抽象表現→具体例と交互に話すようにしてみましょう。

「色は抑えぎみにします(抽象表現)」「たとえば、こちらの配色だとあまりドギツクないですよね(具体例)」「次に線は細めのものを選んでください(抽象表現)」「たとえばですが、私はいつも0.25mmの線を使っています(具体例)」

 具体例が示せるというのは、実践しているあかしになります。つまり具体例を細かく入れることで信頼度もあがるのです。

 言い方としては、このような感じでしょう。

・「傾聴が大切です。先日、私も5時間部下の話を聞きました」
・「穏やかな時期がいいですね。たとえば10月の連休はベストです」


他を落としてお勧めを上げる



プレゼンの「信頼感」をグッとあげるコツ<他を落としてお勧めを上げる>

 最後に、ちょっとズルいテクニックですが、他の商品との比較をするときに使いたい方法です。

△:「他の商品より優れています」
◎:「他の商品は使わなくなりました」


 プレゼンする商品が優れているという説明をするために、他の商品と比較することはよくありますが、単純に他社商品より優れていますと言うと少し角が立つこともあるでしょう。

 性能の比較が難しい商品であれば明確にどちらが優れているとは言いにくい場合もあります。洋服や食器などは機能面はほとんど変わらないケースの方が多いでしょう。

 そんなときに「このシャツを知ってから他のシャツは着なくなりました」「この食器を使いだすと、なんとなく他の食器を使わなくなるんですよね」という感じで言ってみましょう。

 機能的な話ではなく総合的に差があり、直感で選んでしまうというニュアンスをアピールします。

 たとえば、このような言い方です。

・「この靴下がフィットしすぎて他はすべて捨ててしまいました」
・「本当にコード式の掃除機を使わなくなりましたよ」


 お気に入りを使っていたら、他を使わなくなったということは誰でも一度は経験したことがあるはずなので、スッと理解できるでしょう。

プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全
下地 寛也 (著) たかだべあ(イラスト)



『プレゼンの語彙力』(KADOKAWA)から絶賛発売中! イラストはLINEスタンプで有名な「けたたましく動くクマ」のたかたべあさんに描いていただきました。こちらもお楽しみください!

《下地寛也》

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